2016年07月03日

越後の王様

一ノ倉沢より危ないと言われた時期もある越後の主峰の大物。
最後の1ピッチ残して、ギアが尽きてきて敗退。また来ようと誓ってから4年、やっと登れた。
思っている以上に大変だった。想定が甘かった。

GWに指を脱臼して当初の予定を1ヶ月遅らせてのトライ。
案の定、取付は雪渓と壁の間が開きすぎて、7:00に第3尾根からトラバーススタート。高さ20mを稼ぐために40m近くもトラバース。電動ドリル、水4kgと金物類たくさんが入ったザックが軽いはずがなく、降られ落ちだけは避けたいと思いながらの緊張のトラバース。下には真っ黒な口をしたシュルントが口を開いている。怖すぎる。
2ピッチ目から、中央バンドを過ぎた11ピッチ目までは、炎天下の中、600m相当を交替でコンテ出来るギリギリのレベルまでコンテ登攀。
12ピッチ目から再びスタカット登攀。やたらランナウトする12ピッチ目、前回ものすごく苦労して越えた13ピッチ目から電動ドリルたすきがけでエイド。過去の手痛い失敗(ギア不足)の教訓は大きい。ラインさえ分かっていれば、時間はかからない。
そして最後の14ピッチ目。IV+とは書いてあるけれど、壁はリスすらない垂壁。所々被っており・・・登山大系よ、大事な情報はしょってないですか?
リードは、電ドリ持ったままピン抜けし、8mほどのフォール。両肘両膝血まみれ。打ち所が悪くてかなり呻いていたけど、登攀続行は出来そうな怪我なので、続行。
このピッチで壁は終わったかと思ったけど、実は登山大系にも書かれていないおまけの2ピッチがあって、心臓に悪い垂直ブッシュ2ピッチ。ビバークポイントに19:40。
翌朝は4:20登攀開始。ロープをつけて藪を登る。5:40に第4スラブの頭に到着するも、その後の藪こぎに消耗し、一向に着かないオツルミズ沢源頭に、水不足の体はオーバーヒート。
3時間半かけて着いたオツルミズ沢は、雪渓で覆われているという甘い想定を大きく裏切り、冷水が轟轟流れている。運動靴で遡行するはめに(俺だけ沢靴)。
途中で食料も尽きて、駒の小屋に着いたのは14時。当初の予定よりも半日遅れて、シャリバテの中18:20下山。
登って判ったことは、1日で登りきらないと、翌日中の下山がかなり怪しいと言うこと。解らなかったことは、最終ピッチは一体どこが本当のオリジナルラインなのか。過去の登攀を示すモノは一切なかった。
ケガした人はいたが、再起不能になるほどの怪我じゃなくてよかった。

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ルート:越後駒・佐梨川金山沢奥壁第4スラブ〜オツルミズ沢
日程:2016/6/21~22
メンバー:木下徳彦(チーム84・41)、李徳命(同人青鬼・34)、関口実(東京YCC・42)
使用ギア:カムキャメ#0.75以下のサイズを1セット。ハーケン、ボルト多数。
ボルトは所々間引いているので、再登にはそれなりのギアが必要。1シーズンで抜けちゃうかもしれないし。タイオフスリングは多数必要。敗退時は多数のギアを捨てることになるので、敗退用ギアを用意のこと。
適期:ブロックが落ち切る5月下旬から6月中旬まで。
水:赤岩スラブで汲めるが壁の中は汲めない。最低1人3リットル。
posted by gorge13 at 01:49| Comment(0) | TrackBack(0) | Footmark in the mountain | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月30日

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